先日よりこのブログでお伝えしておりましたとおり、本日は宇宙法シンポジウムの開催日でした。
午後1時から始まりましたシンポジウムは、ご来賓の上川陽子衆議院議員(前法務大臣)や第一東京弁護士会会長等の重職を歴任された奈良道博先生からご挨拶をいただきました後、第1部の基調講演へと流れていきました。
基調講演では、小惑星探査機はやぶさ2のプロジェクトマネージャーを務められた津田雄一先生(国立研究開発法人宇宙航空開発機構 宇宙科学研究所教授)がまず登壇され、続いて宇宙法分野の大家でいらっしゃる小塚荘一郎先生(学習院大学教授)、夫馬賢治先生(株式会社ニューラルCEO)、水島敦弁護士(宇宙法研究部会会長)の各先生方から貴重なお話をお聴きすることができました。
基調講演でお話いただいた先生方は、皆さん宇宙に関する学問や事業等の分野において超一流の先生方であり、「宇宙」という共通の土台を有しています。他方で、津田先生は科学者、小塚先生は法学者、夫馬先生は実務家、水島弁護士は実務法曹であり、その専門分野は異なっています。
そのため、例えば、資源開発という宇宙に関する一つのテーマについても、その切り口が異なるといえます。科学では物理的な「資源」の性質に着目し、法学では採取された「資源」の権利関係に着目する。また、実務家は「資源」をどのようにしてビジネス化するかという観点で考えるといった具合です。とはいえ、それは当然のことながら矛盾するものではなく、むしろ、それぞれの専門分野を補完するような内容であったりもしますので、知的好奇心がくすぐられ、先生方のお話にはとても惹きつけられました。
私自身は、このシンポジウムに主催者側の一員として参加させていただき、会場ではタイムキーパーの大役を仰せつかっていたのですが、先生方のお話に聴き入ってしまい、ともすると時間管理を失念してしまいそうでした。実をいいますと一瞬アブナイ場面がありましたが、幸いにして事なきを得ました。先生方のお話は、時間管理という私の役割を忘れさせてしまうほど、とても興味深いものでした。
そして、第2部のパネルディスカッションでは、上記の先生方がパネラーとしてお話をされましたが(水島弁護士は宇宙法研究部会の石戸弁護士と交代しました。)、その一言一言が豊富な経験と知識に裏打ちされた、とても高度かつ興味深い内容であったことは言うまでもありません。
このように、本日のシンポジウムでは、宇宙に関連する各分野の超一流の先生方が充実したお話をしてくださいましたので、大成功に終わりました。
ただ、このシンポジウムが大成功に終わりましたのは、先生方のお力はもちろんのことですが、それだけに止まらず、何か月も前より人員、機材、構成など様々な観点から入念な準備を行い、本日の現場においても臨機応変に対応をしてくださった第一東京弁護士会の事務局の皆さまのおかげであることは言うまでもありません。
また、宇宙法研究部会を立ち上げ、現在も副部会長として、当部会で中心的な役割を担っている高取由弥子弁護士の並々ならぬ努力の成果であるともいえます。
事務局の皆さま、そして、高取さん、本日は本当にお疲れさまでした。
そして、本日ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。