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本日も充実した部会でした。

こんにちは。

少しずつ真夏の暑さが和らぎ、秋の風を感じられるようになりました。

流行り病も落ち着きを取り戻しつつあるようですし、このブログの読者の皆さまもお元気にお過ごしのことと存じます。

 

私自身は、今月も特に大きな変化のない日々を過ごしておりますが、見方を変えますと、日々健康で充実した毎日を過ごせているということですので、感謝しかありません。

これからも健康に留意しつつ、前向きに過ごしていきましょう!

 

さて、本日は宇宙法研究部会の開催日でしたが、ブログのタイトルのとおり、本日もとても充実した部会となりました。本日の調査報告はお二人の先生方からなされたのですが、2つのテーマとも宇宙を取り巻く現実的な問題が取り上げられました。1つは宇宙技術にかかわる米中の対立について、もう1つは「宇宙とサイバーセキュリティ」についての発表でした。

 

前者については、もともと宇宙開発の分野では米国にアドバンテージがあったわけですが、ご存知のとおり、近時の中国の科学技術の発展は目覚ましく、現時点においては、米中の技術力は肉薄している模様です。宇宙技術は各国の将来の国益と密接に関わる分野ですから、米国も中国の台頭を無視することができない状況になっています。

 

個人的には、もしこの両国が協力して開発を行うことができるなら、技術の進歩はさらに加速度的になるでしょうし、世界にとって好ましい状況が生まれるわけですが、現実は・・・といった感じですね。宇宙技術の開発が、両国の協力によって、世界の平和のために行われることを願ってやみません。

 

次に、本日メインの報告ですが、上記のとおり、「宇宙とサイバーセキュリティ」というテーマが取り上げられました。この報告に関しましては宇宙法研究部会の高橋郁夫先生がご担当なさったのですが、高橋先生は我が国におけるこの分野の第一人者であると認識しています。高橋先生からは、約2年ほど前にもこの分野の報告をしていただいたのですが、今回の報告は近時の状況を踏まえた、さらにパワーアップしたものとなっておりました。

 

ところで、ロシアとウクライナの問題は、悲しいことに終息の兆しを見せておりません。この問題でも、戦況の優劣には衛星の利用を含めた宇宙技術の影響が多分に及んでいるわけですが、そのことをご存知の方も多いかと思います。このような状況に触れるまでもないかもしれませんが、各国は、いざという時の有事のためにも、宇宙技術の開発に力をいれているわけです。反面、その依存度が高くなればなるほど、サイバー攻撃の対象になり易くなるわけですし、サイバー攻撃を受けた際の被害も甚大になるという構造が見て取れます。

 

本日の高橋先生のご報告では、そういったサイバー攻撃に対するセキュリティについて、現状の分析とそれに対する技術的な対応策に止まらず、とりわけ法制度の整備の観点から整理をしていただき、とても勉強になる時間となりました。

 

宇宙技術は、現実問題として、どうしても国防の観点から開発が進められていくという側面があります。しかし、人々を傷つけるための技術開発に傾くのではなく、人々を豊かにするための技術開発に繋がっていくことを願ってやみません。本日の部会の趣旨とは少しずれた感想になってしまいましたが、本日の部会を終えて、私が抱いた偽らざる思いです。