フランチャイズ(FC)本部の実態

 

そもそも、フランチャイズシステムがどのようなシステムを指すのかについては議論のあるところですが、以下に「(社)日本フランチャイズチェーン協会」の定義を引用します。

 

~引用~

フランチャイズとは、事業者(「フランチャイザー」と呼ぶ)が他の事業者(「フランチャイジー」と呼ぶ)との間に契約を結び、自己の商標、サービスマーク、トレード・ネームその他の営業の象徴となる標識、および経営のノウハウを用いて、同一のイメージのもとに商品の販売その他の事業を行う権利を与え、一方、フランチャイジーはその見返りとして一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指導および援助のもとに事業を行う両者の継続的関係をいう。

~引用終わり~

 

 

このフランチャイズに関する定義によれば、フランチャイジー(加盟店)は、フランチャイザー(本部)に一定の対価を支払うことで、フランチャイザー(本部)の有する標識、経営ノウハウ等を利用することが可能となります。

 

その結果、フランチャイジー(加盟店)とフランチャイザー(本部)は、双方が利益を得られる、言い方を換えれば、共存共栄が可能となるのが、フランチャイズシステムの本質、または、あるべき姿なのだと思います。

 

 

ところが、フランチャイズの分野では、フランチャイジー(加盟店)を直接保護する法律が制定されていない(平成23年4月1日現在)ということなどと相俟って、フランチャイザー(本部)が、フランチャイジー(加盟店)から加盟金、ロイヤリティー等の金銭を獲得する手段としてフランチャイズシステムを悪用している現実があります。

 

 

一番典型的なケースを説明すれば、フランチャイズ契約を締結させることさえできれば、本部は、その時点で、何もしなくても多額の加盟金(多くの場合、数十万円~数百万円といったところでしょうか。)を獲得することができます。

 

そのため、フランチャイザー(本部)の中には、とにかく契約を締結させることだけを目的としているかのような会社もしばしば見受けられます。

 

 

もちろん、全てのフランチャイザー(本部)がそうであるとはいいませんし、また、統計をとっているわけでもありませんから、そのような悪質なフランチャイザー(本部)がどの程度の割合で存在するのかについて、私は、把握していません。

 

ですが、実務経験を通じて間違いなくいえるのは、一定の割合で、そのような悪質なフランチャイザー(本部)が存在するということです。

 

 

なお、このようなフランチャイザー(本部)については、実は、意図的にフランチャイジー(加盟店)を食い物にしているところだけではなく、意図せずにフランチャイジー(加盟店)に不利益を与えている(その反面として利益を得ている)と見えるフランチャイザー(本部)も少なからず存在します。

 

つまり、フランチャイザー(本部)としては一生懸命フランチャイズシステムのことを考えているのでしょうが、その能力も、実績もないため、結果的にフランチャイジー(加盟店)に損害を与えてしまっているのです。 

 

 

ただ、フランチャイザー(本部)がいずれのパターンであっても、多額の初期投資を負担させられたフランチャイジー(加盟店)の不利益が大きいことに変わりはありません。

 

そこで、これからフランチャイズチェーンへの加盟を検討されている方にとっては、いかに優良なフランチャイザー(本部)が率いているフランチャイズチェーンなのかを見極めることが極めて重要になります。

 

 

ですが、当然のことながら、その判断は、なかなか難しいといわざるを得ませんし、一言で簡単にご説明できるものでもありません。なので、判断をするにあたっての、私なりの具体的な目安等は、ページを改めてご説明したいと思います。

 

 

弁護士吉村実(弁護士法人ポート)