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新年度の最初の日

こんにちは。

すっかり春らしくなりましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

本日は約2カ月ぶりの宇宙法研究部会が開かれました。本日の宇宙法研究部会は新年度の最初の日ということで、部会長の選挙が行われ、現部会長の水島淳弁護士が再任されました。

 

宇宙法研究部会は発足してから今年度で8年目を迎えますが、第一東京弁護士会の各部会や委員会の中でも大きな組織になりました。当部会が急速に拡大した背景には、現在の社会情勢が深く関係しているものと考えております。

 

近時、「宇宙」は様々な分野で注目される状況となっていますが、弁護士もそのような社会情勢に合わせて、宇宙に関わる法的知識をブラッシュアップしていかなければなりません。そのような観点からも、我が宇宙法研究部会には多くの弁護士が参加し、お互いに切磋琢磨しながら研鑽を積んでいるわけです。

 

とはいえ、我が宇宙法研究部会のような機関や組織は、全国各地に存在する全ての弁護士会に設置されているものではなく、むしろ、まだほとんどの弁護士会には、宇宙法研究部会と同様の機関や組織は存在しないものと認識しています。

 

私は、たまたま第一東京弁護士会に所属し、宇宙法研究部会の立ち上げメンバーである高取由弥子弁護士と水島淳弁護士と友人であったことから、宇宙法研究部会への参加を許されているわけですが、これらのことは単なる偶然に過ぎません。本当にラッキーなことでした。

 

思えば、弁護士になった時には、自分が従事していきたい専門分野というものについて、単なる自分の主観的な希望だけで考えていました。しかし、実際に弁護士になって実務を行うようになりますと、依頼者とのご縁で取り掛かることとなった分野を勉強し、経験を重ね、自分の得意とする分野に高めていったということがほとんどです。

 

宇宙法の分野についても同様で、上記のとおり、私は、ご縁があって宇宙法研究部会に参加することとなりました。とはいえ、宇宙法の分野はあまりにも範囲が広く、奥も深いため、現時点ではとても「得意分野」などとは申し上げられない状態であります(苦笑)。今後も、部会員の皆さんと一緒に研鑽を積んで参りたいと思っています。

 

さて、話が脱線しましたので、本日の宇宙法研究部会に話題を戻します。

本日の研究発表は「サブオービタル飛行法制の現状」というテーマで行われました。

 

ん?「サブオービタル飛行?」と思われた方も多いかと存じます。研究発表をされた部会員のご説明では、「一般的に、超高高度以上の飛行であって、軌道周回を目的としない飛行をいう。」とのことです。

 

誤解を恐れずに私の理解をお伝えしますと、地上から約100kmを超える高度は宇宙空間になるわけですが、大体その辺りまで一旦上昇して、その後に地上に帰還する飛行方法と認識しています。

 

サブオービタル飛行は、軌道周回を目的としない飛行ですから、それを目的とする人工衛星等とは一線を画しますので、現行の我が国の宇宙活動法に基づく規律の対象外になるということです。また、国際的な規律も不存在であるとのことでした。

 

そのため、サブオービタル飛行に関しては今後の迅速な法整備が望まれるわけですが、この分野においても米国が最先端を走っているようですので、米国の規制状況等を注視していく必要性が大きいとのことでした。

 

宇宙法の分野では、これから議論を深め、実現していなかければならないことが多岐にわたります。私自身も宇宙法研究部会の仲間たちとともに、さらなる研鑽を積んで参りたいと考えています。